#194
平成28年5月

このページは女将が毎月更新して
唐津のお土産話やとりとめもない
おしゃべりをさせていただくページです。
他の方の参加も歓迎です。
バックナンバーもごらんください。
 

5月の花

 May flower
         by Emily Dickinson



Pink, small, and punctual,
Aromatic, low,
Covert in April,
Candid in May,

Dear to the moss,
Known by the knoll,
Next to the robin
In every human soul.

Bold little beauty,
Bedecked with thee,
Nature forswears
Antiquity.

 美しいもの、可憐なもの、清らかなものに惹かれるのは誰しも。
美しい花の姿を永遠にとどめようと、西洋の人々は磁器に描きました。
日当りのいいポーチに座って、美しいティーカップで紅茶などを愉しむ・・・
金色のうぶげをそっとなぜて通り過ぎる春のそよかぜ・・・

そんなことを想像する展示会が洋々閣で3月に開かれました。
唐津出身の青木正道さんは西洋磁器絵付けの画家であり、教師でいらっしゃいます。
現在は横浜にお住まいで、東京、横浜、名古屋、大阪、福岡で絵付け教室を開いておられます。
今回、青木さんの作品と、お弟子さんたちの作品が洋々閣ホールに展示され、たくさんのお客様が鑑賞されました。このページで一部紹介させていただきます。作品は800度の温度で3回焼きつけられているそうで、大変な手間ですね。
ではごゆっくりお楽しみください。


 
 展示会場のようす。
お花がたくさん届きました。
 
   こんな豪華なティーセットで飲むお茶はどんな味がするのでしょうか・・・
 たまたまに窓を開けば五月雨にぬれても咲ける薔薇の赤花
                     子規
 
    「白ばらの匂う夕べは」                             
      白ばらの匂う夕べは                   
     月も夢をみている
     窓辺のまがきの闇よりほのかに
     別れた友の手
     ひとり想う
     白ばらの匂う夕べは
     月も夢をみている

            高橋伸夫詩
 この鳥はバラの実を食べにきたの?それともトンボたちに会いにきたの?  
   青い鳥の兄弟は親鳥を待って身を寄せ合って・・・。
 磁器の表面の凹凸がまるでさざなみみたいに震えているような絵でした。  
   不思議にもこんな東洋的な図柄もあって。
 青木正道さん  

   

 

いかがでしたか?
青木さんは20代半ばまで西洋磁器の販売に携わっておられましたが、美しいマイセン磁器の絵に惹かれて、自分で描いてみたくなり、勉強して画家になられました。今は各地にお弟子さんがたくさんいらっしゃって、たのしくお仕事をしておられます。幸せなかただと思います。ご両親を存じ上げていますが、今回の展示会ではお父様が懸命に荷ほどきをしたりかたずけたり、頑張られました。
展示会場をのぞいてみながら、私もまた幸せなひと時でした。
 
青木正道氏に連絡なさりたい方は、絵付け工房BLAU BAUMへどうぞ。
E-mail: blaubaum.ma@ezweb.ne.jp

また来月お目にかかりましょう。


 


    今月もこのページを訪れてくださってありがとうございました。またお会いしましょう。

                             洋々閣 女将    大河内はるみ
                               mail to: info@yoyokaku.com