#225 平成30年12月


主人が子供のころに飼っていた柴犬のタローに
そっくりな置物は友人からの新築祝いです。
当然タローと名付けました。
タローと私が呼ぶと、しっぽをふりま・・・せんデス。


このページは女将が毎月更新して
唐津のお土産話やとりとめもない
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自宅が建ちました。

師走になりました。一年の過ぎるのがこんなにも早いなんて、若い時には思わなかったことでした。
この一年、どういうふうにお過ごしでしたか?
私どもは、去年の今頃は思っていなかったことですが、自宅を建てました。洋々閣の庭園の北のはしの下がり傾斜になっていた所に竹が増えてしまって、松の庭園を脅かすことになりましたので、全部根こそぎ抜いて、地面を上げて自宅を建てることになりました。2月に地鎮祭をしてからようやく11月に完成しました。
自慢するほどの家ではないのですが、今まで洋々閣の補修ばかりに気を配って、私たちの住居はまったく顧みなかった主人が84歳にして初めて自分のことを考えたのです。物置で寝ていた私には、新しい家は天国ですよね。
でもここは、主人に言わせれば「グリーティングルーム」だそうで、お客様に使っていただく応接間らしいです。完成前から庭を散策されるお客様が「ここはカフェ?」なんておっしゃりながら入って見えるので、私はお茶出しに大忙しです。
今月は、この家の自慢を少々。
内部のディテールはもう少し時間がかかりますので、まだ引っ越していませんが、ちょっとだけ荷物が入っています。
植栽も時期を見なければいけませんので、まだ裸の庭ですが、ごらんになってください。
では、どうぞ。
写真は、あっちに行ったりこっちに来たりしていますが、大雑把なわたくしをお許しください。テキトーにご覧ください。フン、たいしたことないわね、なんて思いながら。
   家の横には裏門が改築されて出来上がりました。
洋々閣の庭園灯に照らされた松と石灯籠が、新しい門の横の塀に影を映しています。
まだ家具が入らない前の居間です。左側の障子を開けると、松の庭園が眼前にひろがります。  
   やっと家具が入りました。絵も裸婦がかかりましたよ!素敵な絵ですが、いただきもので、作者は聞いたと思うけど、忘れました。フランス人だったかしら。
 こちらは和室で、8畳です。床の間のお軸はこのたび中里隆先生が新築祝いにと書いてくださいました。かざっている香炉、掛け花入れ、ともに隆先生です。
紫檀のテーブルには、いまどきタバコを吸うかたもほとんどないのですが、主人の父が愛用していた紫檀の灰皿をかざってみました。舅(当然、故人)も一緒に住んでるみたいで、ちょっと、うれしい。写真の右端にちらっと見える布のカバーをかけたものは、舅の愛用の碁盤です。どなたか囲碁をしにお越しください。ちなみに主人は囲碁をたしなみません。私は五目並べが強いんですよ。
 
   寝室です。
 小さなキッチンで、ここでは料理はしません。お客様にワインを出したり、お茶をわかしたりするだけです。  
   洗面所と奥にお風呂。洗い場が広くて、先々車イスでも大丈夫です。
 私の小さな部屋の小さなライティングビューローは、私のお気に入り。北海道でできたものらしいです。ガレージセールで手にいれました。ラッキーでした。場所にぴったりです。  
   玄関の台はカリンで、とてもいい色。
額は宗巧先生から祝にといただきました。「無事」と書いてあります。
 濡れ縁の柱の礎石は既製品のかっちりしたコンクリート製のものでは面白くない、と、自然石をハンマーで叩いてやわらかい形にします。  
   福岡から庭園師の槇井さんが来て下さって、石組の指導です。
 こちらは門の横の塀で、わざわざ「なぐり」をかけてあります。  
   門の屋根は、檜皮葺きです。下から見上げて、ちょっとだけしか見えませんね。
 新装なった裏門。門の向こうに透けて見えている家はよそさまです。この門の手前が洋々閣の庭園です。  
   玄関の手前には小さな石像が。メキシコから主人が50年前に買ってきたもので、気に入っているのでしょうね、わざわざ一番目立つところに置いてあります。
 主人が東側の縁側から工事の進行を眺めているところ。  
   澤部さん(左の後ろ姿)は石工さんです。
じつはこの家の敷地を造成中に、主人も知らなかった、埋めてあった自然石がごろごろと出てきて、ふんだんに石使いができるようになったのです。
 澤部さんからいただいた小さな石が、玄関を上がる時に痛い私の膝の助けになります。手すりもついたので、よろよろせずに上がれます。
たった24センチの一段が上がれず、この石のおかげで12センチ二段になりました。
 
   「三友居」と名付けてくださったのは佐藤隆介先生です。字も書いてくださいました。
三友とは、雪月花でもあり、松竹梅でもあるそうです。自然を友として悠然と余生を送りなさい、という意味だそうです。
 おさむさんは、大工さんの一人。
鋳物の手すりは、私のための特注です。
 
   大工のまなぶさん。おとなしいひとです。ものすごいはたらきものです。
 佐々木さんは、住宅設備の担当。エアコンやトイレ、照明器具など。  
   シミズ親方はベテランの左官さんです。
 雨戸も立派な木で、節ひとつありません。濡れ縁もヒノキの分厚い長い板を横に張ってあって、珍しい作り方です。  
   雨戸を開け、障子を引き込むと、広いガラス窓が2枚立てです。
 植栽はまだですが、ほんの1,2本、工事の都合で移された木もあります。  
   居間に家具が入って、池田棟梁と主人が話し合っています。いまどきは、アイパッドに指で絵を描いて、こんなふうにしてくれ、なんて言えるのですね。
 障子が閉まった窓はこんな風に見えます。外から見ると障子は2枚ですが、内側から見ると3枚です。  
   その障子をあけて居間のほうから庭を眺めたところです。
向かい側の建物は、洋々閣の東館です。
 家の設計はデザイナーの永井敬二氏。主人の従弟になります。家具のコレクターとして有名です。  
   庭の片隅に、韓国済州島の溶岩でできた「トルハルバン」を2体そっと置いたのはわたくしです。わたしがこの道で転ばないように見守ってくれます。
 イギリスのボルソーバーさんは、新築のことを話したら記念にと、120年もの古い、けれども、真新しいようにきらきら光る真鍮のブラス(馬具のハーネスの飾り金具で、紳士のコレクションらしいです)を送ってくださいました。
 
   この玄関の写真の中に、いただきものがいくつあると思いますか?正解は5つです。
ボルソーバーさんからのブラスをドアの両側にかけ、イヌのタローは友人の純子さんから、イヌの向こう側の万年青の鉢はマッサージのカクエさんから、傘立ての黒い壺は美和子さんから、傘立てに挿してある鷲の頭のアイボリーのついたステッキは、テリーさんから、よく転ぶ私に歩かずにまたがって飛べと。

たくさんの人に祝福されたこの家はなんとしあわせものでしょうか。
さあ、十分見ていただけましたね。
しっかり家具が入ってしまってから、そろそろ引っ越しをいたします。
どうぞお遊びにいらしてください。おみやげも忘れずに持ってきてくださいませね。甘いものが好きです。高価なものでも構いません。

本年もお世話になりました。新居で迎える新年はわたくしに何をもたらしてくれるでしょうか。
皆様にはどうぞ福が来ますように。イノシシの年をおすこやかにお迎えくださいませ。

今月もこのページを訪れてくださってありがとうございました。またお会いしましょう。
                              洋々閣 女将 大河内はるみ
   
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